2018.08.10善管注意義務
バルコニーのドレン詰まり
ビル・マンションのバルコニーは、本来は「共用部分」にあたります。
ですが、日常の管理はテナントさんにお任せしているケースがほとんどと思われます。
その性質上、頻繁に許可なく立ち入ることが難しいからです。
当然、掃除くらいはしていただきたいのですが...。
一昨日から昨日にかけて関東の近くを通り過ぎた台風13号。
数日前の進路予想の段階ではかなりビビッてましたが、
結局かなり東側を通ってくれたこともあって、思ったよりは雨風少なかった感じです。
(実際、管理物件からの雨漏り連絡は1件もありませんでした。)
その台風の数日前の話です。
管理物件(賃貸マンション)の入居者さんから、
「バルコニーの排水口が詰まって水が流れない」との連絡があり、見に行ってきました。
電話の段階では「すいません、バルコニーでミニトマトを栽培してます。」との告白もあったため、
恐らくはその土などが固まり詰まったのだろうと思いました。
そうした「菜園」をやること自体、本来は認めておりませんので、
「業者を呼ぶ場合、費用は〇〇さんの負担になりますよ。」とあらかじめ釘を刺しておきました。
現地に到着。
確かに水が溜まった状態です。
聞くと、掃除は試みたそうですが「これ以上どうにもならなかった」そうです。
でも、このタイプのドレンは本来こんな形のはず。
「すいません。いらない割りばしなど無いですか?」とお借りして、軽く突いたところ簡単に抜けました。
入居者さんはびっくりされてましたが、ここまで溜まる前にマメに掃除して下さいとお願いして来ました。
ミニトマトは「菜園」というほどのものでもなく一鉢だけで、
発泡スチロールの箱を受けにして水や土が落ちないようにしているので、目をつぶることにしました。
話を聞くと、数十メートル先に見えるグラウンドから土埃が結構飛んでくるようで、これが原因と思われます。
とは言え、日常の掃除で防げる詰まりはテナント(入居者)さんの責任です。
今回はそこまで至りませんでしたが、ビルの排水管が詰まる原因にもなります。
また、バルコニーから水が溢れて室内を傷めることもあります。
そうした場合は「善管注意義務」違反となり、
テナントさんが多額の修理費用を負担しなければならなくなることもあります。
当社では定期的に、特に台風シーズン前などには、
バルコニーの清掃を促すチラシを各テナントさんに配布しております。
まだまだ台風・大雨はありそうですので、気を付けていただきたいものです。
ところで、明日8月11日(土)から8月16日(木)まで、夏季休業となります。
宜しくお願い致します。
(緊急連絡用の電話が鳴らないことを祈ります。)