2018.04.17設備
給水管エア嚙み発生
水道・トイレの不具合で「エア嚙み」という現象があります。
給水管に空気が入り込み、急に勢いよく飛び出したり、ボコボコと音がしたりといった症状が出ます。
管理ビルのテナントさんから、正にこんな症状がトイレで発生したと連絡が入りました。
先日の休みの日のことです。
会社から緊急の連絡が入りました。
T駅前の管理ビル3階テナント(クリニック)から、トイレ不具合の連絡が入ったようです。
症状は、トイレを流すと突然飛び出しそうに強く出たり、「バフッ、バフッ」と音がしているということです。
こちらの物件では、以前から何度か排水管の詰まりが発生し対処した経緯があります。
なので、先ずは「詰まり」の再発を疑いました。
そして、業者さんに改修を依頼しようといくつか連絡してみましたが、あいにくどこも手一杯です。
でもその中で、症状などを話していると、どうやら給水管の「エア嚙み」ではないか?ということになりました。
たまたま近くにいたスタッフが現地を確認してくれましたが、
やはり給水の方が問題のようで、トイレ以外の水栓からも勢い良く飛び出る症状が確認出来ました。
他のフロアのテナントさんにも確認したところ、やはり数ヶ所で同様の現象があったようでしたが、
時間の経過とともにその症状は解消したようです。
大抵の場合は、水を出しながら中の空気が抜ければ復旧します。
3階テナントさんにはこのことを伝えて、1日様子を見てもらうこととしました。
取り敢えず、診療に差しつかえることが無くて良かったです。
ところで今回の原因ですが、思い当たることがあります。
当日の早朝に年に1度の「自家用電気工作物年次点検」を行ったため、全館で2時間ほどの停電がありました。
ビルの給水は高架水槽方式のため、停電の間は地下受水槽から屋上の高架水槽へくみ上げるポンプも停止しています。
恐らくは、その間に給水系統に空気が入り込んだものと思われます。
もちろん毎年実施していることですが、こうした現象が起きたのは初めてでした。
今後のこともあるので、「停電実施の際に事前に出来る対策が無いか」を電気管理技術者の方や給水設備業者の方に聞いてみました。
結果は事前の対処法は特に無く、発生したらしばらく勢いよく水を流してもらうほか無いようです。
今後、「自家用電気工作物年次点検」と「受水槽清掃」を実施する際は、
テナントさんに事前に配布する「お知らせ」の中に、「エア嚙み」発生の可能性も告知するようにしました。
ちなみに翌日確認したところ、全館で給水不具合は無く、3階も復旧しておりました。